田舎いいんじゃない?

熊本から、日々の暮らしにまつわるお話を綴ります。ペット、インテリア、DIY、お料理、好きなもの、好きなこと・・・気ままにご紹介します。

節分の豆はなぜ炒り豆?

日本の季節は二十四節季に分かれ、それがさらに、立春立夏、立秋、立冬の日を境に四つの季節へと分かれるわけですが、その日の前日が季節を分ける日、つまり「節分」となります。その中でも、立春(毎年2月4日頃・今年は2月4日)は新年を迎える日(お正月)となり、その前日は「大晦日」にあたるので、災いや厄を鬼にたとえ、それを祓うために現在のような「豆まき」の風習へとつながっていきました。

 

この「豆まき」に関する昔話は、いろんな話が伝わっているようですね〜

私が小さい頃に読んだお話は、うろ覚えですが、こんな昔話でした。

 

むか〜〜しむかし、あるところにお百姓の一家がすんでいたそうな・・・

その家には娘が3人おって、家族5人でひっそりと暮らしておった。

ある年、日照りが続き畑の作物もうまく育たず、村の人たちはみな「雨をふらせておくれ」と神様にお願いするけども雨は降らず、なすすべもなかったんじゃ。

するとある日、その家の戸を「ドンドン」と叩くものがおって、開けてみるとそこには鬼が立っとった。その鬼は「雨が欲しいか。雨を降らせてやるかわりに娘を嫁にくれ。」というのです。お父さんは仕方なく、「わかりました」と答えたところ、次の日から雨が降り、畑の作物はすっかり元気になったのじゃ。

しかしその夜、鬼がまた「ドンドン」と戸を叩き「嫁を迎えにきたぞ〜」と叫んだのじゃ。お母さんは娘たちを家の奥に隠し、「鬼さん、まだ準備をしておりますので、この豆を持って帰って芽が出たら迎えにきてください」と豆を渡したそうな。鬼は仕方ないなと、豆を持ち帰り、畑にまいてみたが、一向に芽が出てはこないのじゃ。

1年待って、また鬼は「ドンドン」と戸を叩いたのじゃ。「芽が出らんのだ!」鬼はものすごく怒っておった。するとお母さんは「おかしいですね、では、これを持って帰って植えてみてください」とまた豆を渡したそうな。これが毎年繰り返され、とうとう鬼はあきらめたんじゃそうな。

お母さんは鬼に渡す豆を、いつも「炒った豆」で渡していたそうな。

 

とまあ、こどもの頃の記憶なのでかなりアバウトですが、要するに、豆まきに使う豆は「芽が出ない」ものでなくてはいけないんだ、と幼心に思ったものでした。

 

小さいときは惜しげもなく、炒り大豆を家のあちこちにばらまいたのですが、現在は、常に食べ物を探し丸呑みにする犬さんと、転がるものはなんでもおもちゃになる猫さんたちが我が家のネックとなり、豆まきは危険すぎてできそうにありません。

今年は、熊本の郷土料理坐禅豆(ざぜんまめ)」を煮ることにしました。これなら、芽が出ませんよね!

 

材料------

大豆(乾燥)40g

こんぶ(野菜昆布のような薄いもの)6g

砂糖 25g

みりん 6g

醤油6g

 

作り方------

①一晩水につけた大豆を、つけ汁ごと柔らかくなるまで煮る。

②昆布をキッチンばさみで1cmほどの細さに切り、①の鍋に入れ、調味料を加え、煮汁がなくなるまでゆっくりと煮詰める。

 

実はこの坐禅豆、かなり甘口で、しかも大豆が固い方が美味しいのです。表面がまだシワが残って、固くて甘くてつやつやとした「坐禅豆」は、大豆を一晩つけるとふやけすぎのようです。4、5時間でいいんじゃないでしょうか。

 

ザッとした作り方は上に書いた通りなのですが、お隣の奥様曰く、何度炊いても近所のおばあちゃんが昔作ってくれた食感を再現するのが難しい、と。

そこで、こちらのサイトでは、その食感を忠実に再現しようと試みていらっしゃいます。

http://www.tanibito.net/daizu/daizu.html

 

今回初挑戦ですが、私はこの上のサイトを見てチャレンジします!!

ということで、完成写真は出来あがってからアップしますね。

 

食べ始めたらとまらない、おやつにもなるあま〜い「坐禅豆」、

いっぺん食べてみなっせ。(熊本弁:一回食べてごらん)

 

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追記---できあがりました。

煮始めてから2時間ちょっとです。おすそわけしたら、ほんのちょっとになっちゃいましたが、二人の歳の分くらいはあるかな🎵

 

 

☆☆昨日の「ミートボールスパゲティ」の記事にはてぶコメントや☆をいただいたみなさまありがとうございます!

マンガ飯、小説飯を再現するのって初めてでしたが、献立を考えるのも楽しかったし、旦那様の食いつきも良かったのでおすすめですよ〜